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Vol.6〜犬の多頭飼いの現実と去勢避妊について

愛犬と幸せ家族になる方法
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この記事を書いた人

キャンピングカーで年間100泊以上愛犬と旅をしています / 「愛犬と幸せ家族になる方法〜PHP文庫」著者 / 大学・通信教育系企業でペットビジネス関連講座を担当 / ドッグサロン、トリミングスクール経営 / Voicy「キャンらじ〜穏やかに生きる」パーソナリティ / YouTubeチャンネル「キャンピングカーのある暮らし」配信中

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はじ丸(@hajimaru2017)です。

この記事は前記事「Vol.5〜犬にとって本当の幸せとは何か」の続きになります。
まだご覧になられていない場合はまずそちらからお読み下さい。↓

Vol.5〜犬にとって本当の幸せとは何か
「犬は犬扱いされる方が嬉しい」。 犬扱いというと語弊がありそうですが、これは真実なのであえてそう書きます。 18年間の経験でつかんだ一番の収穫といってもいいかも知れません。 家族として迎え入れることと、人間扱いをすることは違います。 愛することと甘やかすことがちがうのとニュアンスは似ています。 たとえば犬のおしゃれ 今はいろいろとすごいのが出ていますよね。ブランド物のリードや首輪。Tシャツはもちろん、キャミソールからフリフリのワンピース、はたまたドレス。サングラスにネックレス、ティアラまである。 価格も下は数百円から上は数万円。もうビックリです。 でも愛犬にブランドの服を着せて嬉しいのは犬でなく飼い主さん。



さらに家族を増やすことを考えてみる

犬は群れ社会を形成する動物

我が家にはもともと4匹の愛犬がいました。
その愛犬も今は2匹。
愛犬が逝った後のペットロスを意識して多頭飼いをしていたわけではありませんが、結果としてそのおかげでペットロスを乗り越えられていると言えます。
残った犬たちの「無償の愛」に救われるのです。

でも初めからペットロス対策で多頭飼いをするというのもちがう気がします。
ペットロス回避のため、自分のために多頭飼いを考えるのは動機が自分勝手。
でも現実として私たち夫婦は残っている今の子たちに助けられたのです。
難しいところです。

犬にとっての多頭飼い

多頭飼いを考えてみます。
犬は元々群れで生活する習性をもっている生き物ですから、複数を飼うこと自体に問題はありません。
といってもすでに一緒に生活している犬にとっては今の家族がすでに群れなので、犬が一匹でも問題はないのです。
新しく犬を迎える場合、突然よそ者が自分の群れ(今の家族)に入ってくることに敵対心を露わにすることもありますから、初めは注意が必要です。

すでに犬を1匹飼っているあなたのうちに、新しい家族としてもう1匹犬を迎えるとします。
小学生の時に転校生がやってきた経験が一度はありませんか?
迎える側(この場合は先住犬)はどんな子が来るのだろうと興味津々。
転校生(新しい家族の犬)の方は知らない子ばかりのところへ入っていくことに不安と緊張を隠せない。
その時のお互いのなんとも言えない空気というか緊張感。そうたとえるとわかってもらえると思います。

休み時間になりました。
クラスの中でも社交性のある子が転校生のところへやってきます。
その子の仲良しグループもあとに続きます。
「なあなあ、どっから来たん?」「どこに住んでるん?」「今度遊びにいってええ?」「なあなあ、なあなあ」……

犬の場合もこれと同じことがまず初めに起こります。
犬ですから「なあなあ、どっから来たん?」とは言いません。その代わりに匂いを嗅ぎにいきます。
特にお尻。
この行動は犬たちの情報収集です。
この行動なくして新しい群れに入ることも迎え入れることもできません。

ちなみにこの儀式は私の店のペットホテルでも日々行われます。
常連の犬たちはすでにペットホテルのフリースペースが自分の縄張りになっていて、そこに新しい子がやってくると一斉に匂いを嗅ぎに集まってきます。
犬たちにとって必要不可欠な儀式なのです。

群れのリーダーとは

ここでいろいろ試されます。
飼い主さんは犬たちの様子を注意深く観察しなければいけません。
それぞれの行動で、これから何を重視していけばいい関係が築けるかがだいたいわかります。
犬たちには序列があります。それによって群れの平和が保たれます。
なにより、飼い主さんがリーダーになるのは当然です。

群れの秩序を守るリーダー。
飼い主さんがこの「犬のリーダー学」さえマスターすればどれだけ多くの犬たちと生活しても大丈夫です。
多頭飼いは大成功となることでしょう。
そのために何をするべきかは、今後このブログで詳しく書いていきます。

多頭飼いの現実

飼い主さんがリーダー学をマスターし、楽しい群れの生活が始まりました。
ここで人間社会の現実問題、犬の数×医療費や食費などの経済的負担があなたの肩に重くのしかかってきます。

毎年のワクチン接種、大型犬であれば食費も驚くほど高額になります。
トリミングの必要な犬種だとトリミング代も相当の金額になるのです。
例えばトイプードル。
トリミング1回につき1万円超の店も増えてきました。
経済的にトリミングに出せず、毛がもつれて大変な状態になった挙句飼育放棄をする人がいるのも現実です。

昨今、多頭飼いの崩壊によるレスキューの話題をニュースで目にすることが多くなってきました。
これも経済的な理由から避妊去勢を怠り繁殖、ワクチンも滞り……というのがその代表的な例です。
多頭飼いになればなるほど、計画性をもって飼うことが求められます。
命なんです。
楽しそうだから……多頭飼いを甘く考えてはいけません。

でも多頭飼いの生活は、人にとっても犬にとっても素晴らしいものです。
一度考えられてはいかがでしょうか。



去勢・避妊手術について

メリットとデメリット

正式に家族になったらまず考えないといけないこと。
特に多頭飼いの場合は熟考が必要なのが、男の子なら去勢、女の子なら避妊のことです。
最近ではすっかり簡単な手術としてのイメージが定着しました。
ただノーリスクではありません。(リスクについてはのちほど)

昔(といってもつい50年ほど前……昔かな……)、まだ街に野良犬があふれていた頃。
当時はまだ、犬は外で飼うのが一般的でした。

だから「あれ? あれあれあれ? うちのよしこちゃん(仮名です)、最近お腹大きくない?」と思った矢先、朝起きたら子犬が並んでおっぱい飲んでるなんてことが、あちらこちらで起きていました。

出産のおよそ二ヶ月前の夜、私が寝入っている隙に野良犬がうちのよしこちゃん(仮名です)に……そういうことです。
そうなると、前述のように商店街にダンボールに入れられて「もらってください」となる。
貰ってもらえたらいいのですが、結局不幸な結果になる子犬の方が多かった。そんな時代です。

最近こそ生殖器系の病気予防とか、他の効果も言われていますが、そもそも去勢や避妊は、単純に不幸な犬たちを少しでも減らすのが基本的な目的でした。

不幸な子犬が減り、病気のリスクも削減される。
さらに獣医さんも仕事が増えるということで急速に普及していったと考えられますが、いいことばかりでもないのです。

去勢避妊したら太りやすくなって人間でいうところの成人病になるリスクは増すといいます。
親しい獣医さんは「う~ん、結局リスクは半々ですよねぇ」とおっしゃいます。
犬たちは自身の意思ではなく人間の考え方ひとつで去勢や避妊をするのです。
なんだか切ない。

男の子女の子どちらもいる多頭飼いをしている場合。
その子たちの子供が欲しいなら計画的に。
でも出産後には去勢避妊を検討するべきかも知れません。

情報をいろいろ調べてみよう

もしも去勢避妊をされる場合。
価格は獣医さんによってバラバラです。
犬のサイズや年齢にもよりますが、安ければ一万五千円以内でできるところもありますし、高ければ五万円以上かかるところもあります。
地域の獣医さんの情報をいろいろ調べてみてください。

お客さまにいつも言うのですが、お散歩友だちの情報網はなかなかのもので侮れません。
あそこの病院はこうだった。こっちはこうだった。価格はこうだった。
「高っ! なんで? うちはこれだけやったで! うそやん! やられたー!あ、そうそう、あそこでこんなことあったらしいよ。げ。あかんやん!最低やーーん!」

飛び交う話題はまず犬たちのことです。
私もお店に来られたお客様からたくさんの情報をいただきますが、これが本当に役に立つのです。

去勢避妊手術にかかる時間は1時間くらいで終わる一般的には簡単と言われる手術です。
ところがつい最近も、お客さんの愛犬が避妊手術の際、全身麻酔の影響で死んでしまいました。
まだ1歳にもなっていませんでした。
飼い主さんの哀しみ、後悔を思うとたまりません。

人間でも麻酔の影響があると聞きます。
ましてや犬の小さな体で全身麻酔。
そのリスクは少なくありません。
おそらくどこの獣医さんでも術前にそのリスクについての説明はされるはずです。
もちろん同意書にサインも求められます。

どのタイミングで去勢や避妊をするのか、それとも手術はしないのか。
手術することによる手術そのもののリスク、術後のメリットもデメリットもあります。
かかりつけの獣医さんに相談されるのもいいと思いますが、ここは飼い主さんご家族でよく相談して決めてください。

次回のVol.7では、いよいよ具体的な方法論「犬の問題行動と飼い主がリーダーになることの関係性」について書いています。↓

Vol.7〜犬の問題行動と飼い主がリーダーになることの関係性
一昔前まで犬と暮らすなら「群れのボスになりましょう」というのが主流でした。 ボスというと絶対的なイメージで、ボスとして優位な立場に立つことこそが飼い主と犬との正しい関係とされてきましたが、その考えも時代と共に変わってきています。 今から犬の習性を学ばれるなら、人と犬の関係は「リーダーとメンバー」「講師と生徒」、そんなイメージを持って欲しいと思います。 人と犬どちらがリーダでも構わない これからこのブログで何度も言いますが、飼い主さんがよければ人と犬の優位性が逆転していてもいいのです。 トレーナーの先生方には叱られそうですが、他人に迷惑をかけないのを前提として、愛犬に噛まれようが唸られようが

このシリーズは「愛犬と幸せ家族になる方法2022年版」としてカテゴリーにまとめています。↓

愛犬と幸せ家族になる方法2022年版
犬との暮らしを始める前に まだ数年は続くと言われるパンデミック。 リモートワークで自宅にいる時間が長くなったからと犬を飼う人が増え続けています。そして 捨てられる犬が続出… 不幸な犬たちがまた増えたのです。 安易にペットショップで購入する”衝動買い”も要因ですが、思い描いていたペットとの暮らしの”理想”と”現実”のギャップに音を上げる人が多くいます。 知識がないと人と犬どちらも不幸になります。 吠...

またnoteでは、犬との暮らしに必要なしつけの話とご質問への回答など、犬についてもっと勉強したい人向けの記事や、犬に関わる仕事で開業したい人向けの記事を書いています。ぜひそちらもご覧ください。↓

はじ丸(安藤一夫)@犬と生きる|note
PHP文庫「愛犬と幸せ家族になる方法」著者|Voicy「キャンピングカーのある暮らしwithDogs」パーソナリティ|犬との暮らしに必要なしつけの話とご質問への回答など、犬についてもっと勉強したい人向けの記事(無料)や犬に関わる仕事で開業したい人向けの記事(有料)を書いています。

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はじ丸